ナイアガラの滝が凍る季節

最近、トロントは寒くない。トロントに来て3年目、寒さの基準が変わってきていることを強く感じる。1年目のトロントの冬にマイナス5度で騒いでいた自分が嘘のようだ。

人間は環境に順応するらしい。東京で生活をしていた時には、自分が「生き物」だということをなんだか忘れていたような気がするが、この環境に順調に馴染み始めている私の身体と、身近に自然のある環境にいると、やっぱり私は生き物、というか動物の一種なのだと実感する。 続きを読む

イラン料理は優しいお味

サウジアラビア、オマーン、イラク、アフガニスタン。今まで西アジアというか中東出身の知り合いはいたけれど、友達と呼べるような間柄ではなかった。共通点も少なく、何を話したら良いのかわからなかったからだと思う。

そんな私に、最近イラン人の友人ができた。2002年に当時のブッシュ大統領が「悪の枢軸国」と呼んだあのイランである。 続きを読む

車いすバスケ 日本代表戦

久しぶりにとっても感動した。片道二時間半、トロントを西の端から東の端まで移動することになったけど、観戦して良かった、と心から思った。

先週、車いすバスケットボールの日本代表対カナダ代表の練習試合がカナダのトロントで行われた。私は車いすバスケットボールを観たことはなく、何の知識もなかったけれど、だからこそ興味があったし、 続きを読む

1709年のヴァイオリンの音色

今年こそはオペラを観たい!とCanadian Opera CompanyのWebサイトをみてみたけれど、50~350CADという価格の幅に驚かされ、30CAD出せば生ではないものの、録画されたオペラを映画館で観ることもできるので、どうしたものかと悩んでいた。50CADでほとんど何も見られない席から観賞するのか、30CADで録画ではあってもちゃんと観るのか。なんと29歳までであればたった22CAD出せば劇場で観ることができるので、なんだか悔しいが、もう遅い。 続きを読む

盆踊りとアイドル文化

ホント日本人って笑わないし楽しそうに踊らないよね

と日本人の友人が笑いながら言った。夏にBon-Odoriというイベントに一緒に行った時のことだった。クラブ常連の彼女は盆踊りを踊る日本人や日系人、その関係者と思われる人たちを見てそう思ったらしい。言われてみれば、日本の盆踊りは振り付けがすでに決まっていて、みんなで合わせて踊るものだ。一人感情をむき出しにすることはできない。 続きを読む

編集済みNHK紅白歌合戦

大晦日と言えばNHKの紅白歌合戦だ、と考える私は少し古いのかもしれない。紅白は予定調和でお世辞にも面白いとは言えないけれど、日本で自宅にいる時にはなんだかんだ紅白をつけていた。だから私にとって大晦日と言えば紅白なのだ。

トロントではクリスマスは盛り上がるものの、お正月は盛り上がりに欠ける(休みは元旦のみで2日から普通の日になる)。 続きを読む

トロントでつく除夜の鐘

日本で28回のお正月を過ごしてきたにも関わらず、除夜の鐘を鳴らしたことはなかった。何の興味もなかったのだ。自分でも不思議なことだが、トロントに来てから日本文化と日本文化の継承について興味を持つようになった。そんな私だったので今回、Toronto Buddhist Churchで除夜の鐘をつき、年越しをすることにした。 続きを読む

Happy Holidays!

カナダトロントで12月25日近くになると、街中ではMerry ChristmasまたはHappy Holidaysと声を掛け合うようになる。キリスト教以外を信仰している人もいるので、Happy Holidaysの方がPolitically Correct(差別的でない)なのだ。Holidays の中にはChristmas(クリスマス:キリスト教)、Hanukah(ハヌカ:ユダヤ教)、Kwanzaa(クワンザ:アフリカ系)、Yule(ユール:ゲルマン民族系)などが含まれるらしい。なんともカナダ、トロントらしいことだと思う。宗教を気にせずメリークリスマスと言う無宗教の日本人とは少し感覚が違う。 続きを読む