車いすバスケ 日本代表戦

久しぶりにとっても感動した。片道二時間半、トロントを西の端から東の端まで移動することになったけど、観戦して良かった、と心から思った。

先週、車いすバスケットボールの日本代表対カナダ代表の練習試合がカナダのトロントで行われた。私は車いすバスケットボールを観たことはなく、何の知識もなかったけれど、だからこそ興味があったし、トロントに「日本代表」が来る、という滅多にない機会だったので、これは日本人として応援しなければ!と良く分からない感情に後押しされて、会場へ向かった。

車いすバスケッットボールは、その名の通り車いすに乗って行われるバスケットボールである。5対5で行われるところや、ゴールの高さなど、基本的なルールは同じ。ただ、車いすでプレーするので、ダブルドリブルがなかったり、選手の障害の程度によって各選手に点数がつけられ、コート上でプレーする選手の合計点が14点以内でなければいけない、というルールがあったりする。それは障害の程度によって上半身の発達度合いが異なるからだ。

そんな車いすバスケットボールの歴史は長く、なんと1960年の第1回ローマパラリンピックから公式種目らしい。

車いすバスケットボールは私が想像していたよりもはるかに激しく展開も早く、観戦していてとても面白かった。車いすでこんなに早く移動できるなんて想像していなかった。そしてものすごいスピードで走った後にはキュっと華麗に止まる。ターンも美しい。そして豪快に車いすごと倒れる。

走るのも立ち止まるのもドリブルするのもディフェンスするのもシュートを打つのも、すべて使用されるのは上半身、というかほとんど腕なので、普通のバスケットボールをするよりもはるかに体力が必要だと思う。それでもスピードは最後まで衰えることなく続いた。

障害のあるなしに関わらず日本人はカナダ人に比べて小柄だ。車いすバスケットボールでもやはり日本人は体型的に不利なのだと思った。ゴールリングが通常のバスケットボールの位置なので、少しでも大きく腕が長いカナダ人の方が有利だ。ただ、日本人のパス回しや移動は早く、小さな選手もチームに貢献していた。第2ピリオドまでは日本がリードしていたものの、残念ながら第4ピリオドが終わる頃には、カナダに大きく引き離され、負けてしまった。でもなかなか良い試合だったと思う。

※カナダ(赤)の12番は車いすバスケットボール界のマイケル・ジョーダンと呼ばれているパトリック・アンダーソン選手。やっぱり上手。

当然ながら観客のほとんどはカナダ人でカナダチームの応援をしていた。私が以前カナダでNBA観戦をした時には、選手も観客もアフリカ系が多かったのに対して、車いすバスケットボールは選手も観客もほとんどがコーカソイド(白人)なので、バスケットと言えど、選手も観客も全然違うのだと思った。

負けてしまったとは言え、今回世界でがんばる日本人の選手を直接みることができて、なんだかとても勇気づけられた。カナダに住んでいると日本で日本人として生活するのとは違った理不尽さや不都合さがあったりもするけれど、なんだか私もまだまだがんばれる、と思えた。

そして色いろ大変なこともあっただろうに、障害を持ちながらもトレーニングをして、車いすバスケットボール選手になった彼らを心から尊敬する。

私もまだまだがんばれる、まだまだがんばろう。

詳しいルールはこちらー日本障がい者スポーツ協会

世界のトヨタがスポンサーでした

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車いすバスケ 日本代表戦” への2件のフィードバック

  1. 松下じゅんこ のコメント:

    動画をありがとうございます!
    私もまだまだ頑張れる、頑張らなくちゃと勇気をもらいました。

    • mikiando のコメント:

      コメントありがとうございます!(お返事遅くなってごめんなさい。)
      本当にそうですよね。できないことなどなく、あるのは自分ができないと決めてしまっていること、なのだと思いました。

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