1709年のヴァイオリンの音色

今年こそはオペラを観たい!とCanadian Opera CompanyのWebサイトをみてみたけれど、50~350CADという価格の幅に驚かされ、30CAD出せば生ではないものの、録画されたオペラを映画館で観ることもできるので、どうしたものかと悩んでいた。50CADでほとんど何も見られない席から観賞するのか、30CADで録画ではあってもちゃんと観るのか。なんと29歳までであればたった22CAD出せば劇場で観ることができるので、なんだか悔しいが、もう遅い。

そんな時、Canadian Opera Companyで定期的に無料コンサートが開かれていることを知った。不定期に火水木曜日の原則12時から13時(たまに夜もやっている)に開かれる誰でも鑑賞できるコンサート。ピアノの日、ジャズの日、歌の日、など日程によってコンサートの内容は変わる。今日はヴァイオリンの日だった。私にはヴァイオリン職人の卵の友人がいるので、勝手に少しだけヴァイオリンに親しみを感じている。以前会った時に、ヴァイオリンの音について少し語ってくれたので、ヴァイオリンの音を聴くのが楽しみだった。

演奏中の撮影はNGなので始まる前の会場の様子。階段に座って鑑賞します。

今日はThe English Violinという題で、Benjamin Bakerさんがヴァイオリン、Daniel Lebhardtさんがピアノを演奏した。どちらの方も色いろなコンクールで賞を取っている実力者のようだった。イギリスで活動しているお二人は、トロントの後にはオタワ(カナダの首都)、その後はNYで演奏するらしい。

すごそうな経歴が並ぶ

Benjaminさんの演奏したヴァイオリンはなんと1709年制作のTononi violin。司会者がカナダ(1867年建国)よりも古いヴァイオリンです、と紹介していてくすくす笑いが起こっていた。(コンサートの後に調べてみて知ったのだが、同じ頃に制作されたTononi violinは3,000万円の値が付いているものもあった。とんでもなく高価だ。)

演奏は素晴らしかった。専門知識が全くないのでなんと表現するのが良いのかがわからないのが残念だけど、繊細で力強くて、強弱もあり、素晴らしい演奏だった。それに、お二人の演奏している時のオーラが凄かった。気迫が籠っているというか、演奏している姿も音色同様に美しかった。

2曲披露されてからアンコールでもう1曲。1時間のコンサートを満喫した。

本日の演奏曲

無料で本物に触れる機会を得られるのがトロントの魅力の一つだと思う。このコンサートしかり、以前紹介した無料の映画しかり。寒い冬なので、なかなか外に出る気分にならなかったりもするけれど、ちゃんと情報をチェックして寒い冬を満喫しようと思う。トロントの寒い冬はまだまだ続く…。

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