人形浄瑠璃をトロントで

HACHIOJI KURUMA NINGYO PAPPET THEATERの告知を観た時、私は嬉しくなった。トロントでも観劇できるのだと。

私は学生の時にした日本一周中に偶然、徳島県の徳島県立阿波十郎兵衛屋敷で阿波人形浄瑠璃を観て感動してから、大阪にある国立文楽劇場で文楽を観劇するなど人形浄瑠璃の技術や伝統について興味があったのだった。 続きを読む

本場の蕎麦より本物の蕎麦 in Toronto

お気に入りのお蕎麦屋さん、Soba Canadaから、あと3回の営業が終わると6月末までお休みだと連絡をいただいた。私に訪問しないという選択肢はなかった。

店主はたまたま私のこのブログを見つけてコメントをしてくれ、営業日を教えてくれたので、予約の電話をする時に私だと気が付いてくれた。そして当日お店に行くと、サーバーさんも「あぁ、みきさんですね」と話が通っていたようで、なんだか嬉しいやら恥ずかしいやら。 続きを読む

Japan Road

チャイナタウンもコリアタウンもトロントには2つずつある。でもジャパンタウンというものはない。聞いた話によると、第二次世界大戦時に日本はカナダにとって敵国だったので、迫害を受けて強制収容所に送られた。その影響で、戦後は日本人同士で固まることを避けたのだと聞いたことがある。本当かどうかはわからないけれど、本当のような気もする。 続きを読む

カナダ密入国の日本人

カナダに船で密入国した日本人がいた、という事実を知っている人がどれほどいるだろうか。少し失礼かもしれないが、それまで私が思い浮かべる密入国者のイメージはメキシコ人だった。トランプ大統領がメキシコ人の密入国者を抑えるために国境に壁を作ると言った話が記憶に新しい。私にとって「密入国者」というのは私の生活とは直接あまり関係のない、少し離れた世界の出来事なのだと思っていたのだった。だからこそ、カナダに密入国した日本人がいた、という事実に驚き困惑した。 続きを読む

どんな最期を迎えるのか―カナダの老人ホーム

永遠なんてものはない。モノはいつか壊れるし、人間はいつか死ぬ。なんの問題もなく健康に毎日を過ごしていると忘れがちだけど、例えば今、座っているカフェで何かが起これば私はこの世からいなくなる可能性だってあるのだ。

ご縁をいただいて、トロントの健康に問題がある人用の中国系老人アパートにお邪魔してきた。知人がアクティビティのボランティアをしているので、それのお手伝いをさせてもらったのだった。 続きを読む

日系人迫害の歴史―日系カナダ人作家Mark Sakamoto

北米の日系人の歴史について、私は無知だった。それは今までその話題に触れる機会がなかったからだ。でもそれは言い訳に過ぎない。

2年前の夏、アメリカLAの全米日系人博物館に行って初めて、第二次世界大戦前後にいかに日系人が差別され、過酷な状況に置かれていたのかを知った。夏の暑い日だったのにも関わらず、館内で鳥肌が引くことはなかった。 続きを読む

日本語学校の卒業式で思うこと①―私が得たもの

9月からティーチングアシスタント(TA)としてボランティアをしていた日本語学校の1年が終わった。カナダの学校は9月始まりで、学校によって少しばらつきがあるらしいが、6月中にはすべての学校が終わり、長い夏休みに入る。日本語学校は週に一度の学校なので正規の学校ではないが、このスケジュールによって運営されているのだ。 続きを読む