カナダ密入国の日本人

カナダに船で密入国した日本人がいた、という事実を知っている人がどれほどいるだろうか。少し失礼かもしれないが、それまで私が思い浮かべる密入国者のイメージはメキシコ人だった。トランプ大統領がメキシコ人の密入国者を抑えるために国境に壁を作ると言った話が記憶に新しい。私にとって「密入国者」というのは私の生活とは直接あまり関係のない、少し離れた世界の出来事なのだと思っていたのだった。だからこそ、カナダに密入国した日本人がいた、という事実に驚き困惑した。 続きを読む

どんな最期を迎えるのか―カナダの老人ホーム

永遠なんてものはない。モノはいつか壊れるし、人間はいつか死ぬ。なんの問題もなく健康に毎日を過ごしていると忘れがちだけど、例えば今、座っているカフェで何かが起これば私はこの世からいなくなる可能性だってあるのだ。

ご縁をいただいて、トロントの健康に問題がある人用の中国系老人アパートにお邪魔してきた。知人がアクティビティのボランティアをしているので、それのお手伝いをさせてもらったのだった。 続きを読む

日系人迫害の歴史―日系カナダ人作家Mark Sakamoto

北米の日系人の歴史について、私は無知だった。それは今までその話題に触れる機会がなかったからだ。でもそれは言い訳に過ぎない。

2年前の夏、アメリカLAの全米日系人博物館に行って初めて、第二次世界大戦前後にいかに日系人が差別され、過酷な状況に置かれていたのかを知った。夏の暑い日だったのにも関わらず、館内で鳥肌が引くことはなかった。 続きを読む

日本語学校の卒業式で思うこと②―第二言語学習

カナダの公用語は英語とフランス語である。でもフランス語は公用語ではあるものの、基本的にケベック州でしかメインでつかわれていない。だからトロントでフランス語を聞く機会はほとんどない。学校で第二外国語としてフランス語を学ぶらしいが、あまり身に付かないのだと聞く。なんとなく日本の英語教育のような感じなのではないかと想像する。(オンタリオ州の一部の学校ではフランス語で授業を行っているところはある。) 続きを読む

カスタマイズ手作りキットカット

日本では色いろな味のキットカットが購入できるが、カナダのスーパーにはそんなにない。というか大きなスーパーには複数の味がある場合もあるが、基本的には普通のミルクチョコレートのものしかない。日本好きなカナダ人は日本に色いろな味のキットカットがあることを知っているので、日本旅行のお土産はキットカットを選ぶのだと聞いた。 続きを読む

日本語学校の卒業式で思うこと①―私が得たもの

9月からティーチングアシスタント(TA)としてボランティアをしていた日本語学校の1年が終わった。カナダの学校は9月始まりで、学校によって少しばらつきがあるらしいが、6月中にはすべての学校が終わり、長い夏休みに入る。日本語学校は週に一度の学校なので正規の学校ではないが、このスケジュールによって運営されているのだ。 続きを読む

移民国家カナダとワールドカップ

カナダは2018年のワールドカップロシア大会には出場しない。カナダのチームは予選には出場しているものの、1986年のメキシコ大会に出場したのを最後にワールドカップ本戦への出場は果たせていない。カナダには、プロのサッカーリーグはあるものの、メジャーなスポーツとは言えないので、あまり良い選手がいないし育たないのだと思う。 続きを読む

イラン式BBQ

最近、イラン出身の人たちと行動することが増えてきている。その前は中国出身の人たちだった。トロントは色いろな国から来た人たちから構成されているので、色いろな国の出身の友達ができるのだ。多くの場合、同じ国出身の人たちで集まったりするので、その中の一人と仲良くなると、そのコミュニティの中で行われるイベントなどに呼んでもらえるようになる。 続きを読む