好きを仕事に―ジャズピアノを聴いて

使命を持って生まれてきた人って存在するのだ、と思った。凡人の私には想像できない感覚や世界がそこにはある、とも。
ご縁が繋がってジャズを聴きに行ってきた。Ben RosenblumというそのジャズピアニストはNY生まれのニューヨーカーで、聞くところによると3歳からピアノで自主的に遊び始め、4歳からピアノレッスンを受け、12歳からジャズを始め、14歳から作曲をしているのだという。カナダと日本でのデビューは2018年の今年。日本では2018年5 月に2週間のツアーをしたらしい。今回は新しいアルバムリリースのプロモーションのための来加。

トロントではダウンタウンのブリュワリーのあるレストラン併設のステージでのパフォーマンスだった。彼Ben Rosenblumがメインのピアニストで、その他にドラムBen Zweig(NY)ギターSam Kirmayer(Montreal)バスJonny Chapman(Montreal)の4人でのパフォーマンスだった。ピアニストのBenだけでなく、3人のパフォーマンスは素晴らしかった。でもやはり一番オーラを放っていたのはピアニストのBenで、メロディーが素敵なのはもちろんのこと、どんなに速く弾いても音を外すなんてことはないし、そしてなにより楽しそうに嬉しそうに弾いていたようにみえた。その姿は、なんだか子どものように見えた。
彼ほどまでに全身で好きだ、と表現できることは自分にあるだろうか、と私は自分自身に問いかけたけれど、その答えは自分の中には持ち合わせていなかった。きっと大部分の人が私と同じなのだと思う。それがある彼はとても幸運の持ち主のように感じられた。それと同時に好きなピアノを職業にすることに成功するほど努力をし才能を発揮してステージに立っている彼はすごいと思うし、これからもステージに立ち続けてもらいたいと思った。
彼の本拠地であるNYに行った時には彼のピアノをまた聴きに行こうと思う。

彼の話の後でするのも気が引けるが、私もピアノは12年ほど習っていたので、Benのすごさがよくわかると同時に、彼の楽しそうにピアノを弾く姿を見て、私もピアノをまた弾きたくなった。

今回お邪魔したのは、昨年NYのギャラリーに行った時に知り合った元トロント在住で現ニューヨーク在住の日本人女性におすすめされたことがきっかけだった。ご縁とは不思議なものだ。でも最近思うのは、行動すれば行動しただけご縁が‘繋がるし、色いろな世界を見ることができるということだ。就職してからというもの、行動力が落ちてきていると感じているので、トロントの寒い冬に負けずにこれからもどんどん外に出ていこうと思う。

→英語の翻訳はこちら

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