日本人入居者が喜ばれる理由

前々回(3回目の引っ越し)に書いたように、日本人だと言うと家のオーナーの反応が途端に良くなることがある。私は特に初対面だと日本人に思われないので、態度が変わるのがよくわかる。それは日本人の私(たち)にとっては当然なことでも他のバックグラウンドを持つ人たちにとっては当然でないことが多々あるからである。部屋を貸したいオーナーが非日本人であるにも関わらず、日本人を入居させたいために日本人用のクラシファイドサイト(e-maple)に入居者募集の広告を出すこともある。日本語で書かれた広告の多くは現在住んでいる日本人が書いている場合が多いが、英語で書いてあるものはオーナー自ら投稿していることが多い。なぜそこまでして日本人を入居させたいのかというと、日本人がとても良い入居者になり得るからである。それを私が聞いた範囲で紹介したいと思う。

①日本人は綺麗に部屋を使う

オーナーが火災報知機の点検をするために私の部屋に入った時にとても驚かれたことがある(基本的にオーナーは私の部屋には普段入らない)。そして、「キレイに使ってくれてありがとう」となぜかとてもお礼を言われ、今までのテナントがいかに汚く部屋を使ってきたのかについて話をされた。

②日本人は毎日シャワーを浴びる

最初に聞いた時には、え?と思ったけれど、言うまでもなく個人差があるが、水が豊富でない国から来た人は毎日シャワーを浴びる習慣がないし、少し汗臭いと感じた場合は香水などでごまかしたりする。ちなみに、あるオーナーの話では、臭い女の子がいたからシャワーを毎日浴びてくれとお願いしたことがあったらしい。そんなことまで言わなければいけないオーナーも大変である。

③日本食の匂いはそれほど強くない

これは私も盲点だったのだが、日本料理は特に匂いの強いスパイスを使うことがないので、キッチン全体やレンジの中に匂いが付くことがない(カナダのキッチンにある換気扇は日本のものに比べてかなり性能が落ちる。)ちなみに、新しい部屋探しなどをしていると、とんでもない匂いがするキッチンがあったりするけれど、どんな人種の人が家に住んでいるのか簡単に想像できてしまう。

④部屋をキレイにしてから退去してくれる

これは私が今までに住んだ2つのシェアハウスのオーナーが驚いていたことなので、日本人に対してというより、私に対して驚いていたようだけど、多くの日本人は私と同じような感覚を持っていると思う。私は荷物を運び出した後、最後に必ず掃除をする。お世話になった部屋は入居する時以上にキレイにしてから退去するのが良いと信じているからである。もちろんゴミは分別して外のゴミ箱へ。でもこの感覚を持っている人は多くないようで、ゴミだらけな状態で退去する人も多いと聞く。ちなみに、オーナーがそれほど綺麗好きでない場合、入居した時に一番最初にすることは荷ほどきではなく部屋の掃除だったりする。キレイにして退去すると「いつでもこのエリアで家が必要な場合は連絡してね」と言ってもらえる。

日本人の私にとって普通なことをするだけで喜んでもらえるのはなんだか不思議な感覚だけど、それだけ日本人がきちんと毎日を過ごしているということだし、それを喜んでもらえるのは日本人のアドバンテージだと思う。こんな時、日本人でよかったと思う。

この前まで住んでいた部屋。入居初日は部屋掃除から始まった。(この部屋には珍しくオーナーの私物があった)

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