カルメンは美しすぎたーMETライブビューイング

今年のオペラ鑑賞は映画館でやっているMETライブビューイングで。昨年はCanadian Opera Company(カナダオペラカンパニー)の全演目をライブ鑑賞する予定だったが、新型コロナで中止されてしまい、結局劇場で2公演、映画館(METライブビューイング)で1公演の計3公演しか鑑賞できなかった。

今回日本のMETライブビューイングは6演目なので、時間が許す限り鑑賞したいと思っている。

ただ、NYにあるMETも今は新型コロナで公演を行っていないので、METの客席が映し出されるとなんだか少し寂しい気持ちになった。昨年の今頃は、来シーズン(つまり2020-2021年シーズン)にはNYのMETでオペラ鑑賞したいな、なんて思っていたのでなおさらである。秋にNYを訪れた時には、中に入れないのにMETの前まで行ってしまった。

2020年11月上旬のNYのMET。全く人がおらず、建物に近づけないようにガードがしてあり閑散としていた。もの悲しい雰囲気。早く活気が戻ってきますように。

今回はビゼー「カルメン」。私にオペラをお勧めしてくれた友人が初めて鑑賞したオペラ。友人はそれからオペラ好きになった、と言っていたのでずっと観てみたいと思っていたのだった。

客席では私がぶっちぎりで最年少だったと思う。白髪のマダムたちに紛れて鑑賞した。

タイムスケジュールは昨年カナダで観たMETライブビューイングとほぼ同じ。ただ、一つ違ったのは最初の「特別ビデオメッセージ」だった。このカルメンは2010年に上演されたものだが、2021年のこの日本でのMETライブビューイング用に、「日本のオペラファンの皆さんへ・・・」といった感じで始まる日本人向けのメッセージがあった。新型コロナの割と最近の話題も入っていたので、撮影してからそれほど経っていないのだと思う。

映画館で休憩ありのプログラムって珍しいのでは?

カルメンは有名な楽曲がとても多いので楽しかったし、話の展開もわかりやすくテンポよく進んでいくので、トータル3時間半の鑑賞も飽きずに楽しむことができた。最初の解説部分で「カルメンはオペラを良く知らない人にも知られ、最も世界中で愛され繰り返し公演されたオペラの一つ」といったようなコメントがあったが、本当にその通りだった。

ただ、相変わらず話の内容については共感できることが少なかった。私が鑑賞した恋愛系のオペラは、蝶々夫人と今回のカルメンだけだが、私の恋愛観とはかなりずれがあった。

カルメンのあらすじはこうだ

兵士のドン・ホセは、ジプシーのカルメンと恋に落ち、カルメンを助けるために罪を犯し服役。出所後にはカルメンと一緒にいるため違法な仕事に就く。しかしカルメンは別の男を好きになったと言って去ってしまう。それにドン・ホセは嫉妬し、カルメンを殺害。

こうして文字にしてみるととんでもない。だが、今回はエリーナ・ガランチャ演じるカルメンがものすごくよかったので、ドン・ホセに同情したい。雰囲気のある美声、見た目が美しいのはもちろん、演技もとってもかっこいい。こんなカルメンだったら騙されても仕方がないかも、なんて思ったり。途中で舞台袖でのカルメン役のエリーナ・ガランチャのインタビューがあったのだが、舞台袖のエリーナ・ガランチャはとても良い人のように見え、さっきまで舞台で演じていたカルメンとは全く別人で違和感を覚えたほどだった。役作りがとんでもない。

新型コロナが落ち着いたらオペラをまた生で観たいと思うが、映画館でもまた観るんだろうな、と思う。オペラ初心者の私にはインタビューや解説がとても頼もしいのだ。

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【今回のメンバー】

〈指揮〉 …ヤニック・ネゼ=セガン
〈演出〉 …リチャード・エア
〈振付〉 …クリストファー・ウィ―ルドン
〈キャスト〉
カルメン …エリーナ・ガランチャ
ドン・ホセ …ロベルト・アラーニャ
ミカエラ …バルバラ・フリットリ
エスカミーリョ …テディー・タフ・ローズ

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