喜びを分かち合う―バイデン候補の当確後のNY

マンハッタン、アッパーイーストの閑静な住宅街の一室で、いつもお世話になっているお姉さんとのんびりお茶を飲んでいた時、急に外が騒がしくなった。大統領選挙前後ではデモ行進が頻繁に行われていたので、デモだと思い外へ出た。でもデモではなかった。みんな、バイデン大統領候補に当確が出たことの喜びを表現していたのだ。

デリで勤務中のお兄さんもベルを持って外へ!

クラクションをリズムよく鳴らす車、車の窓から手を出す人・国旗を振る人、道に出て鐘を鳴らす人、窓から顔を出して拍手をする人、ベランダに出て喜びを表現する人、そこにいる皆がバイデン新大統領の誕生を喜び祝福していた。音頭を取っている人はいないが、自然発生的にみんなが気持ちを共有しているこの光景は、私には不思議に思えるものだった。

その後、用事があり、ユニオンスクエアを通りかかった。そこは住宅地とは比較にならないほど多くの人たちが集まり、喜びを表現していた。

人が多いところにはもちろん警察官も多数おり、市民を見守っている。

ここには色いろな人がいたので、少し物騒なものを持っている人も。

車のクラクションはここでも健在で、クラクションでリズムを取りながら通り過ぎる車が多く、中にはオープンカーでリズムを取っている人さえいた。

そしてそれに答える周りの人。

とにかく、みんなが喜びを共有したいという気持ちでいっぱいだった、ということを感じることができた。

その後、夕方にホテルへ戻ろうとタイムズスクエア付近を歩いていたら、また多くの人に会うことになった。さすがタイムズスクエア、ここが一番多くの人が集まっていた。

ここも自然発生的に人が集まっている様子で、特に何があるというわけではないのだが、みんなで歓声を上げていた。このブロードウェイストリートには、喜びを共有したくてわざわざ車で通っている人も多かった印象だ。

基本的に道路は車が通行していたが、一度、とても多くの自転車に乗った人たちが通った。とにかくすごい数で、皆、自転車に乗りながら喜びを表現していた。

これはNYの凄いところの一つだと思うのだが、人が集まるところには旗を売る人が現れて商売をしていたり、パフォーマンスをして自分を売り込む人たちも多くいた。

旗屋さんでは星条旗の他にレインボーフラッグなども売っていた

音楽を爆音でかけながら踊り始める

新大統領誕生の喜びを表現する多くの人たちと、アピールしている人たちから、とても強いパワーを感じた。そして前日まで閑散としていたタイムズスクエアに多くの人が集まっているのを見て、これがNYだ、と思ったのだった。

日本で政治的な何かが起こった時に、ここまで人々が一斉に喜びを表現することがあるだろうか。ニューヨーカーたちはトランプ大統領に対してとても否定的だということが良く理解できた。

ただ同時に気になるのは、トランプ大統領支持者が多い州ではどのようになっていたのかということだ。トランプ大統領に投票した人も何万人もいたはず。NYのこの様子をみながら、州ごとに支持者が分かれていることを実感させられた。

ともかく、特に狙っていたわけではないのに、このような場面に遭遇できたことはとても幸運だったと思う。

11-7-2020 the happiest day for the USA!

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