ホワイトホースまでの長い長い道のり

カルガリー発の飛行機が天候不良を理由に3時間半遅れてバンク―バーに到着すると知った時、私はラッキーかもしれない、と思った。バンクーバーから最終目的地のホワイトホース行きのエアカナダの飛行機は1日2便。午後の便に乗れなかった私は、自動的に夜の便に振り替えられるはずなので、バンクーバーでの滞在時間が長くなる。国内線なので、空港外へ出るのも時間はかからないはず。バンクーバーでの観光を楽しめると思ったのだ。

だが、バンクーバーに到着してカスタマーサービスカウンターで自分の置かれた状況を知り凍りついた。

8日の午後にバンクーバーに到着したのに、13日の夜の便まですべて満席だと言うのだ。しかも他社(エアノース)も同様に満席という。13日の便を予約しつつ、毎回キャンセル待ちはできるが、搭乗1時間前まで乗れるかどうかはわからないという。なのに、搭乗口で毎回スタンバイする必要があるらしい。バンクーバーでの宿泊先、ホワイトホースの予約済みの宿泊先の問題。そしてなによりホワイトホース発が14日の午後だったので、もし13日の夜の便まで乗れなかったらホワイトホースの滞在は夜も含めて17時間しかない。

私はそれなりに飛行機乗っている方だと思うが、こんなトラブルは初めてだった。

ホワイトホースは観光目的ではないが、アポイントメントが2件ある。このアポイントに間に合わなければ行く意味はほぼない。最初のアポイントメントまでの飛行機搭乗のチャンスは2回。

気の小さい私はカウンターでクレームをつけることもできず(長々とクレームをつけて順番待ちをしている人たちからひんしゅくを買っている人は結構いた)、ただ大人しくキャンセル待ちをすることにした。

Facebookで搭乗確率が上がる方法はないものかと聞いてみたけれど、聞けば聞くほど私が搭乗できる確率が低いような気がして、不安は募るばかり。

トロントには何かあった時のために交渉上手な友人が待機、バンクーバーの友人を紹介してくれる友人や、バンクーバーの安い宿情報を送ってくれる友人、保険会社に勤める友人からのアドバイスなどなど、友人たちからの温かい支援を受けつつ、緊張しながら待つ。

搭乗口横のカウンターの目の前で待機。キャンセル待ちリストは2回に分けて読まれた。1回目のリストに私の名前はない。そして…2回目のリストの最後に私の名前があった。ANDOと呼ばれた瞬間に立ちあがったせいか、リストを読み上げた人に、ANDO?と聞かれ、ANDO!と答えた。そして1便遅れの8日の夜の便に乗ることができた。

意外なことに、私以外にたくさん呼ばれていたキャンセル待ちの人たちは誰一人として現れなかった。乗るのを諦めたのだろうか。私にとってはラッキーだが、キャンセル待ちとはそんな温度の人たちもいるのかと少し驚いたのだった。

今回のトラブルの元となった真っ白なカルガリーの空港。乗っている飛行機が出発前に雪掻きされる、という貴重な経験も。

→トラブルはまだ終わらない。温かく適当なホワイトホースに続く・・・

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