温かく適当なホワイトホース

ホワイトホースまでの長い長い道のりの続き・・・

2月8日23時30分、無事にホワイトホース着。エリック・ニールセン・ホワイトホース国際空港はとてもとても小さい。空港近くに明かりは少なく、ホワイトホースに来たのだと実感する。

すごく寒いことを想定していたが、ホワイトホースに到着した興奮からかそれほど寒さは感じない。タクシーに乗り、室内にある温度計を見て驚いた。マイナス34度。大変な場所に来てしまった、と思った。

しかし、タクシーは宿まで一直線。寒さは全く感じずに宿へ到着。タクシーは私が宿に入るまで見届けてくれた。なぜすぐに立ち去らないのだろうかと思ったが、もし私が宿に入れなかったら大変なことになると心配してくれたからだったのだと思う。真夜中にマイナス34度のところに取り残されたら命の危険があるからだ。なんとも親切な中国からの移民でホワイトホース在住10年のタクシードライバーさんだった。

ホステルに入るも誰もいない。鍵も開いていたことだし、そのうちオーナーが現れるだろうと思ったのだが、一向に現れない。宿泊客に聞くもわからない、という。Wi-Fiも繋がらない。どうすることもできずに、共有スペースにあるソファーでその辺にあったブランケットにくるまって寝ることにした。

翌朝8時、オーナーらしき人が現れた。ソファーで寝ている私に、「泊まりたいの?」と聞いてくる。ソファーで寝ている私に驚くこともなく、いきなり「泊まりたいの?」と聞くとは何事だろうか。「いやいや、昨晩から予約しているMikiです」と言うと、「あら、なんでベッドで寝てないの?」と言ってくる。なんでも私が到着が遅れるとメールした返事をしてくれたらしいのだが、私がその返信を確認していなかったらしい。「オフィスアワーは10時からだからチェックインは10時まで待ってね~」と言いながらまたいなくなってしまいそうだったので、説得して部屋を案内してもらった(でもチェックインの手続きは10時)。

ちなみにWi-Fiのパスワードは尋ねたのに教えてくれなかった。なんでも、重いファイルをダウンロードする人がいるので、Wi-Fiは開放していないのだと言う。ホワイトホースで一番安い宿だとはいえ、さすがに宿でネットが使えないことは想定しておらず、衝撃を受ける。

管理者がいない中で一晩中鍵が空いている玄関、ロッカーのない4人用のドミトリー、部屋の入り口に鍵のないドミトリー、そしてWi-Fi使用不可という想定外の出来事の連続に、トロントから来た私は初日から驚き、ホワイトホースでの滞在に不安を覚えたのだった。

ホステルの前から見た景色。美しすぎてため息。

徒歩で回るダウンタウンホワイトホースへ続く・・・

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