ティムホートンズ第一号店に行く

ティムホートンズ第一号店へ行ってきた。ティムホートンズは1964年にティム・ホートンさんがオープンしたカナダで最大のファストフードチェーンである。2018年末の時点で世界14ヶ国に4,846店舗、カナダ国内に約4,300店舗を展開しており、カナダ国内においてはマクドナルドよりも店舗数も売上も上である。日本のガイドブックにも必ず載っているので、カナダに旅行に来たことがある人は知っている人もいるかもしれない。サンドウィッチやスープなどの食事も提供しているが、メインはドーナツである。

第一号店はトロントのユニオン駅から70km離れたハミルトンにある。現在の建物はさすがにオープン当時のものではないが、新しい建物には小さなティムホートンズ博物館が併設され、ティムホートンズの歴史を知ることができる。

proud to call Hamilton home since 1964の文字。お店の前にはアイスホッケー選手だったティム・ホートンさんの銅像。

博物館部分には当時のお店の様子がディスプレイされていて興味深かった。一番小さなコーヒーは一杯¢35だったようだ。現在でも$1.59なので格安だけど、なんだか時代を感じる。

レトロでかわいいけれど、ディスプレイは現在とそんなに変わらない。

今ではドーナツのイメージしかないけれど、60年代にはパイも売っていたようだ。

時代ごとにユニフォームの展示があったり、グッズの展示があったり。10年ごとに分かれて展示されていて変遷がわかる。

最後にはRoll up the rimのコーナーも。これは毎年2月から3月中旬くらい(2019年は2月6日から3月13日だった)に行われる販促キャンペーンだ。この時期の紙コップの飲み口にクジが付いており、次回のコーヒーが一杯無料になったり、車が当たったりするのだ。この時期になると街中でクジの結果を確認しようと一生懸命紙コップの飲み口をめくっている人を見かけて微笑ましい気分になる。

この博物館の展示によると、どうやら1991年から始まったらしい。なかなか歴史のある販促キャンペーンだったようだ。

歴代のRoll up the rimの紙カップたち

実は私は普段滅多にティムホートンズには行かないのだけれど、せっかくなのでこの日はみんなでドーナツを注文した。日本のミスタードーナツのような見た目のものでもかなり甘く、やはりティムホートンズだということを実感する。

私はいつもChocolate Glazed Classic Donutを注文する。夕方に行ったので少しドーナツは少なめ。これと同じ大きさのディスプレイがもう一つあるのでもう少し種類がある。

この店舗限定と思われるグッズも売っていた。日本ではあまり見かけない気がするけれど、カナダのカフェなどでは全国チェーンもローカルチェーンも多くの店舗でグッズ販売をしている。

日本だったら誰が購入するのだろう、と思うかもしれないが、カナダではこんなTシャツを着ていても誰も驚かないので違和感はない。

さて、久しぶりにティムホートンズを満喫したわけだが、一つだけティムホートンズには残念なことがある。カナダのファストフードチェーンとしてスタートしたのだが、1995年に米国ウェンディーズと合併、2014年に米国バーガーキングに買収され、現在では米国ナスダックに上場している。

カナダ人とティムホートンズの話をする時には、昔はカナダの会社だったけど、今はアメリカの会社だからもうカナダの会社じゃないけどね、という話になることが多い。

ティムホートンズで飲食をしてもカナダの会社ではないことを考えてしまうと少し悲しいというか残念な気分にならざる負えない。でも資本はどこであれ、ティムホートンズはカナダで最も愛されているファストフード店である。

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