体感温度マイナス33℃の世界で

ついにトロントに冬がやってきた。もう1月も中盤、少し遅い冬の訪れだ。トロントでの冬も4回目。一番最初の冬は毎日驚きの連続だったけれど、最近ではあまり驚くこともなくなっていた。マイナスの気温であってもちゃんとしたコートを着て対策をたてればなんとかなる。寒いのはあまり歓迎できないけれど、それほど気温について考えることはなく、毎日気温をチェックするなんてこともしていなかった。

のだが、この週末はとてつもなく寒かった。なんと体感温度がマイナス33℃である。体感温度は風の有無などで変わるが、それにしても寒すぎる。こんな日は家でのんびりするのが正しい過ごし方なのだろうけど、そんなわけにもいかず朝から出かけた。

7分袖のヒートテックに、ヒートテックのロンTを重ね、セーターを着、その上にモコモコのパーカーを着る。もちろんマフラーと手袋、コートも忘れずに。頭はパーカーのフードとコートのフードの2枚重ね。もう着ぶくれなんて言葉は気にならなかった。とにかく温かくしないと命の危険を感じる。

外に出てみて驚いた。寒過ぎて息苦しい。呼吸ができないのだ。もちろん口呼吸を試みるが、鼻毛が凍り始めているのを感じる。

歩き始めてしばらくすると、脚の感覚がなくなり始めた。そうだったのだ、上半身は着こめるだけ着こんでみたものの、下半身は薄いジーンズのみ。脚が痛い。ひりひりしていて、もうこれ以上歩きたくない衝動にかられたが、とにかく歩いて目的地を目指した。

吹雪の中に佇むトロント大学

到着したら到着したで寒いところから温かい場所に入ったことで頭痛が襲ってくる。寒くても温かくても身体はつらいのである。人間は急激な温度変化に対応できないらしい。それもそうだ。外はマイナス20℃、室内は20℃としたら実に40℃の温度差である。

と、ここまでのことは今までの冬にも体験したことがあったが、ひとつ今年初めてのことがあった。

窓にキレイな氷の結晶を見つけたのだ。

見た瞬間は、寒さで窓が割れたのではないかと一瞬驚いたが、すぐにそうではないことがわかった。この窓は2重になっているが、その間に氷の結晶ができていたのだ。写真に撮るのが難しくあまり鮮明に写っていないけれど、とても繊細で美しく、形もよかったので、誰かのアート作品なんじゃないかと思うほどだった。見ていて飽きない。ダウンタウントロントで思いがけず自然の生み出す芸術作品を見つけたのだった。

本当は街の様子を写真に収めたかったけれど、寒くてそれどころではなかったのでまた今度。スマホは手袋をしながらシャッターを押すのが難しいのが難点である。

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