トロントでは少し前にDaylight Saving Time(いわゆるサマータイム)が始まった。3月12日が23時間になり、時間が調整されたのだ。まだまだマイナス気温の世界で春の気配もしない毎日だったので、時間の変更と言えば「サマータイム(ヨーロッパではサマータイムと呼ぶらしい)」と思っている日本人の私からすると少し違和感があった。でも日没の時間を考えればあまり違和感はない。カナダは日本より北半球に位置しているので、日本とは日の出、日没のタイミングが季節によって大きくずれるのだ。
日本に住んでいると、時間とは絶対的なものだと思いがちだけど、結局のところ人間が都合の良いように決めたルールなのだ、ということに気が付く。
時間だけではない。すべてのものは一部の人間によって都合よく定義され、ルールが作られていくものだ。サマータイムが、太陽の出ている時間帯を有効活用することを目的としてはじめられたように。
流され、流れにのっていくことが必要なこともあるけれど、時には絶対的だと思われている定義やルールを一度疑ってみるのも良いかもしれない。そうしたらきっとまた別の世界が見えてくる。不必要に不安になったり取り乱したりすることもなくなるかもしれない。意外と絶対的なものはこの世の中に多く存在しないという事実に気が付くから。
それにしても…大学は早くアナログ時計の調整をしてほしい。時間とは作られた概念だとわかっていても、時間というルールの中で生きている私は、1時間遅れの時計を授業中に見ると少し混乱するから。
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