去年も同じことを書いたけれど、クリスマスには本当にほとんどのお店が閉まってしまう。家族とクリスマスを祝うために地元へ帰省したりするので、街はこころなしか人口が減っているような気がするし、トロントでクリスマスを迎える人も家で家族とのんびり過ごすので外にはでない。そんな日である。
家族に気軽に会いに帰れない私のような人や、キリスト教ではない他の宗教を信じている人はお店がほとんど閉まってしまうので不便に感じるし困る。
昨年は僅かに開いていたホテルに併設されているレストランでブランチをして中華街に行ったけれど、今年はイランづくしの日となった。中国もイランもクリスマスとは関係のない国なのでお店が開いているのだ。
今年はいろいろな事情が重なり、なんだかんだでイラン人3人と私の4人という不思議な組み合わせでトロントのイランスポットを周った。クリスマスなんて全く何も関係のないプランである。ちなみに、イランはイスラム教の国だけど、3人はお祈りをしないだけでなく、お酒は飲むし豚肉も食べるというにわかムスリムである。
さて、イランのブランチを食べにレストランへ。出てきたのはこちら。
2枚目の写真のキャレ・パチェの中には羊の脳味噌(左)、目玉の周辺部分(右)などが入っている。目玉の部分は取り除いてあるので空洞だ。脳みそはクリーミーだし、目玉の周辺も食べることはできるけれど、匂いがきつすぎた。食欲はこれでもかと減退し、目の前の物をどうするべきか途方に暮れた。しかも友人の一人が脳の専門医だったので、お皿の中にある脳を指しながら、これは大脳皮質だよ、なんて解説付き。食材を前にそんな解説をしながら、目の前で美味しそうに食べている友人を前に何と言ったら良いのか全くわからなかった。ちなみにこのお皿の中にはこの他にも羊のほほ肉やたん(丸ごと)も入っているのだが、匂いが凄すぎて食べるどころではない。
困惑している私を見て3人は笑っていたけれど、その中の一人はキャレ・パチェをそれほど好きでないらしいし、また一人は目玉の周辺の部分は気持ち悪いから食べたことがないと言っていた。なんだ、みんな笑っていたのに、イラン人なのに、苦手なのか。ということで3人のうちキャレ・パチェを好きなのは1人だった。
ちなみにレストランにいたウエイトレスもお客さんも全員が完全なイラン人だった。混んでいる店内でイラン人ではないのは私一人だけ。不思議な空間だ。
その後はイランスーパーマーケットへ。色いろ売っていたけれど、私はサフロン入り紅茶とサフロンのシュガースティックを購入。
なかなか普通のスーパーでは売っていないので、会社へ持っていって後日同僚と楽しんだ。それにしてもこのシュガースティックは大きすぎる。私は一本で2杯は余裕で楽しめるが、イラン人は1杯に2本3本と使う人もいるらしい。そうなると紅茶を飲むというより砂糖を食べるという感覚に近いと思う。
その後はイランカフェに行き紅茶を楽しみ(イラン人は紅茶が大好きなのだ)
夕食にイラン料理屋さんで美味しいイラン料理を楽しんで、私の2018年のクリスマスは幕を閉じた。
全くクリスマスらしさのないクリスマスだったけれど、これはこれでありである。貴重な経験をさせてくれたイラン人の友人たちに感謝したい。
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