映画が終わってから泣くなんてことはこれまで一度もなかった。映画で泣く時は映画の最中と決まっていたからだ。せっかく監督が目の前にいてくださるのに、言葉を発することができないほど、泣いた。自分でもなぜ泣いているのかわからなかったし理解できなかった。でも涙は止まらなかったし、なぜだか私はひどく混乱していた。 続きを読む
曖昧な日本語・私の日本語
「-したいんですが⋯」という日本語の表現を勉強した。TAをしている日本語クラスでのことだ。
どんな時に使うのか、という話になった時、私はなんだかピンとこなかった。そして気が付いたのだ。私は生活の中でこの表現をほとんど使っていないのだということを。 続きを読む
本場の蕎麦より本物の蕎麦 in Toronto
お気に入りのお蕎麦屋さん、Soba Canadaから、あと3回の営業が終わると6月末までお休みだと連絡をいただいた。私に訪問しないという選択肢はなかった。
店主はたまたま私のこのブログを見つけてコメントをしてくれ、営業日を教えてくれたので、予約の電話をする時に私だと気が付いてくれた。そして当日お店に行くと、サーバーさんも「あぁ、みきさんですね」と話が通っていたようで、なんだか嬉しいやら恥ずかしいやら。 続きを読む
最近外国人が増えたと聞くけれど
この間の一時帰国の時に、「最近外国人が増えた」という声をよく聞いた。確かに道を歩いていても外国人が歩いているのを目にしたので増えたのかもしれない。しかし依然として日本人の方が圧倒的に多く、移民都市トロントに住んでいる私は、この程度で増えていると言って良いのだろうか、などと思った。 続きを読む
パリジャン・パリジャンヌは不健康?
CDG空港からバスに乗って凱旋門の前のバス停まで。朝8時のその付近は通勤中の会社員と思われる人たちがたくさん歩いていた。その中に紛れて歩いているとすぐに違和感を感じた。多くの人がたばこを吸いながら歩いていたのだ。年齢性別問わず、火をつけるたばこから電子タバコまで種類は様々だけど、多くの人がたばこを吸っている。 続きを読む
みんなの憧れ、パリ
人気があるものにはちゃんとした理由があるのだ、と思った。久しぶりのヨーロッパ、初めてのパリ。トランジットで9時間半のみの滞在で街中にいられたのは4時間ほどだったけれど、とても満足な滞在だった。
私は少しひねくれ者だったのだと思う。 続きを読む
情報を得ること
何かについて知りたいと思ったなら、元の情報に直接触れるに限る。2次情報や3次情報のような誰かを介した情報は、当然だが情報発信者の意図に関わらずすでにバイアスがかかっているし、最近では正確ではない情報がネット上に溢れていたりもするからだ。だから私はふらふら旅をするし、色いろな人に直接お会いして話を聞きたいと思う。
でもそうはいかない場合もある。飛行機でどこでも行けるこの世界にあっても、行く勇気が持てない場所があるからだ。私にとってそれは安全に不安のある場所。 続きを読む
一時帰国をする理由
1年に1度は日本に一時帰国するようにしている、と言うと、お金に余裕があるんだね、とか、そんな頻繁に一時帰国してなにするの、なんて言われたりする。カナダ生活が長い人は、もう10年以上日本に帰っていないという人も珍しくないからだと思う。 続きを読む
英語生活の副作用
トロントでの英語を使った生活は、日本のようにはいかない。もちろん4年目にもなれば日常生活はなんら問題はない。でも、ちょっとした時に私は英語が理解できないのだ、と打ちのめされる。 続きを読む
習慣と適応力
トロントに到着すると、「帰ってきたなぁ」と思う。トロント4年目で東京歴の方がはるかに長いけれど、今の私の家はトロントなのだ、と改めて感じる。
ホームであるトロントを離れて故郷の東京で生活していると様ざまな違和感を覚えることになった。 続きを読む