以前(カナダ料理は高カロリー)紹介した通り、カナダ料理は「プティーン(poutine)」と「ビーバーテイル(beaver tail)」くらいなのだけど、考えてみたらカナダらしい料理があった。「フュージョン料理」である。とは言ってもこれは料理の名前ではなくカテゴリーである。
フュージョンと聞くとドラゴンボールを思い出すのは私だけではないはずだ。2つのキャラクターが合体して1つのキャラクターになるあれである。
アルクの英辞郎によれば、
fusion 【名】融合、統合◆二つ以上のものを一つに合わせること。
だそうだ。つまり異なる文化の食べ物を1つに合体させたものがフュージョン料理である。色いろな文化が混在するカナダらしい食べ物だと思う。
たとえばこちら。
Banh Mi Boys(ベトナム×韓国)*トロント内に2店舗
ダウンタウンにあるファストフード店。私たちがオーダーしたのはこの3つ(2人分)。
上段はベトナムのバインミーなのだが、挟まれてるのは韓国風に味付けされた豚肉。この他にも鳥肉や牛肉なども選べる。下段はポテトフライにキムチなどの韓国風のトッピングがされたカナダのプティーンのような感じ。ベトナム要素がないので厳密に言えばカナダ×韓国のフュージョン料理と言ったところ。
追加で頼んだ一品はこちら。
中華料理のパンの中に豆腐が挟まっている。味付けは韓国風なのだがパクチーものっている。これもまた美味しい。
値段も手ごろなので結構お店は混んでいた。お客さんはアジア系が多いのかと思いきや、ヨーロッパ系や中南米系も多く、幅広い人に指示されているようだった。実際、やみつきな美味しさ。特にポテトフライとキムチが良く合う。
次に行ったのは、
Huevos Gourmet(アメリカ×メキシコ)*個人店
地元の人たちに愛されているブランチの時間になると満席になるカジュアルレストラン。オーダーしたのはこちら。
Taco Benedict、Mexican Hot Chocolate、Mexican Lemonade。タコベネディクトはある程度想像できるが、チリパウダーが乗ったホットチョコレートやキュウリ風味のレモネードは新鮮だった。意外性だけで味が大したことないのかと思いきや、普通に美味しくいただけて満足。いつも満席なのが納得である。
日本人は他国の料理を作る時に忠実に再現したり、日本人好みの味にアレンジすることが得意なような気がするけれど、このようにアイディアのいいとこ取りをするのもまた良い。トロントは色いろなレストランでフュージョン料理があるので、見つけたら試していくことにする。