健康は失ってみてそのありがたみがわかる、という実感したくもないことを実感してしまった。日本以外の国での生活も合計で3年と少し。ぼちぼち身体がつらいことはあったけれど、本格的に動けなくなるレベルの体調不良にはなったことがなかった。先日までは。
それは自宅から遠く離れた友人宅での夕食後にはじまった。恐らくノロウィルスだったのだと思う。結局、家に帰宅することはできず、しばらく友人宅にお世話になったので、私にとってはかなり助かったが、友人にしてみればとんだ災難だったと思う。苦しそうな私を見て、会社を早退するから病院連れて行こうか?と言ってくれるほど。結局病院には行かなかったけれど、友人には感謝しかない。
ノロウィルスなんて日本で感染しても大変なのに、ここはトロント。一番困ったのは、水分補給だった。トロントにはポカリなんてものは存在しない。というかトロント在住歴の長い日本人に相談したら、トロントのポカリはゲータレードだよ、と言われ絶望した。ゲータレードはどう考えても甘すぎる。飲んだ瞬間に違う理由で気持ち悪くなる。
考えた結果、ココナッツウォーターを友人に買ってきてもらった。東南アジアでは、体調不良の時にココナッツフォーターを飲む、ということを思い出したからだった。マレーシアで得た知識が私を救ったのだった。
ココナッツウォーターには、非常に多くの電解質やミネラルが含まれ、浸透圧も人間の体液とほぼ同じであることから熱帯地方では水分・電解質補給の飲料水として非常に重宝され、命の水あるいは天然のスポーツドリンクとも呼ばれています。―スキンケア大学
ノロウィルスだと思ったので、結局病院には行かなかった。ウィルスを体内から出してしまえばそれで治ると思ったからだった。海外で病気というと、診察代などが気になるところだが、私の場合は病院に行ったとしても診察代はかからない。大学の授業料の中に保険料が含まれており、強制的に保険に加入しているからだ。保険会社と提携のクリニックに行けば、お金を払う必要はなく、非提携のクリニックに行けば、一時的に支払いをする必要はあるが、申請すれば全額戻ってくる。加入プランによって保険でカバーされる金額が違うが、基本のプランの加入でもよっぽどのことがなければ、持ち出しで治療費・診察費を払う必要はないと思う。だから、病気になってもひとまずはお金の心配はする必要はない。
また、カナダの国籍・永住権保有者、労働ビザを所持している人などはOHIPという制度を利用でき、なんと治療費が無料だ(薬は自分で購入するする必要がある)。それは太っ腹な制度で素晴らしいのだけど、医師・病院の不足、医療費の増加など、問題もあるそう。トロントで手術をしたことのある友人は病気発覚から3ヶ月待ちでの手術だったので、その間辛かったと言っていた。
医療制度は良いところも悪いところもあるけれど、とりあえず健康が一番、ということで、元気に健康的に生活していきたいと改めて感じた今日このごろだった。
参考:JSS オンタリオ医療保険制度について