トランプ大統領の地道で効果的な選挙戦

前回2016年もそうだったが、今年2020年もアメリカ大統領選挙が気になって仕方がない。アメリカ国民ではない私がこんなにも気になるのは、私の生活への影響が多少あることはもちろんだが、誰にも予想できないトランプ大統領の存在が大きいのだと思う。

トランプ大統領の公式HPが興味深い。そこからは有権者に対しての地道で効果的なアプローチを確認することができる。

トランプ大統領公式HPのトップ画面の上部

そこでは選挙に協力してくれるボランティアを募っているのだが、激戦州の有権者に電話を架けトランプ大統領への支持をお願いする(研修あり)、有権者の自宅に訪問してトランプ大統領への支持をお願いする(研修あり)、近所の有権者を招待して会合を開く、寄付金を集める、選挙監視員として投票所の不正を阻止する(日本でも大きく取り上げられこれのこと)などの項目があった。

私の知る限り現在の日本では、知り合い以外の自宅を訪問しての投票の呼びかけや、一部の政党を除いて電話での投票の呼びかけはないように思う。でもトランプ陣営は現在でもやっているらしい。また、サイトではソーシャルメディアを使って投票を呼びかけよう、情報を拡散しよう、と丁寧にInstagramとFacebookの使い方を説明する動画もある。

そして、それらに関するものの大部分は、Official Trump 2020という選挙用アプリからも操作でき、加えて、選挙情報なども得ることができるらしい。しかも活動をしてポイントを貯めると何か良いことがあるという。

このアプリのダウンロードには地域制限がかけられており、かつ登録にアメリカの電話番号を入力する必要があるので、残念なことに私は使用することができない。でも、トランプ大統領支持者にとって、情報を得るのに便利なアプリのように見える。

バイデン大統領候補の公式HPの上部

ちなみに、バイデン大統領候補のボランティア募集も公式HPで行われているようだが、残念ながら詳しく確認することはできなかった。ボランティアのページに入る前に、アカウントにログインする必要があるからだ。アカウント作成にはアメリカの電話番号が必要なようなので、私はアカウント作成をすることができなかった。

ボランティアの応募はこちらから

ただ、「すべての活動は、CDC(米国疾病管理予防センター)と社会的距離のプロトコルに従います」と書かれており、どのような活動をしているのかはわからない。

 

今回、両陣営のHPを見ていて強く感じるのは、トランプ陣営の見せ方、有権者への寄り添い方の上手さである。トランプ大統領のHPはシンプルでわかりやすく、メッセージが明確。動画も多用していて(BGMが素晴らしい)、頼りになりそうなイメージを持つことができる。アプリを使って毎日情報を届けることで、支持者はストレスなく情報を得、さらに熱心な支持者になる可能性も考えられる。

一方、バイデン大統領候補のHPの中に心を動かされるものは、少なくとも私の感覚ではなかった。ただそこに情報がある、というだけでそれ以上のものはない。それにどのようなボランティアを募集しているのかも登録しないとわからないので、少し興味がある、という層の参加は見込まれないような気がする。

同じ主張をしたとしても見せ方次第で有権者の受ける印象を変えることができる。そしてそれが投票行動を変える可能性があることを考えると、トランプ陣営はかなり上手くやっているのではないか。

日本国内メディアではバイデン大統領候補が優勢という報道もあるが、果たしてどのような結果になるのか、結果が待ち遠しい。

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