日本語学校の卒業式で思うこと①―私が得たもの

9月からティーチングアシスタント(TA)としてボランティアをしていた日本語学校の1年が終わった。カナダの学校は9月始まりで、学校によって少しばらつきがあるらしいが、6月中にはすべての学校が終わり、長い夏休みに入る。日本語学校は週に一度の学校なので正規の学校ではないが、このスケジュールによって運営されているのだ。

卒業式に出席して、生徒を見送り、ボランティア証明書(そこには57.5時間と書いてあった)を受け取って、このボランティアに参加してよかったと、毎週土曜日の半日を使ってでも参加した意味があったと思えた。

たくさんのボランティアが学校に所属していたが、子どもに癒されたい、子どもが好きだから、という理由で参加を決めたボランティアが多かった印象だった。私は少し彼女たちとは違っていて、日本語について興味があって参加を決めたので、少し特殊だったのだと思う。実際にこのことを話した時、多くの人に不思議がられた。すでに日本語ネイティブなのだから文法などの知識は必要ないでしょう、とわざわざ聞いてくる人もいたけれど、英語の文法知識を得てそれを使用して生活している私にとって、母国語の日本語の文法に興味が出ることは、自分の中ではごく自然なことだった(詳しくはこちら)。

そんなわけで、生徒からもまた不思議がられていたけれど、私は生徒と同じようにノートを取って、生徒の手助けをしながら自分も一緒に勉強をするという気持ちで受けた。知れば知るほど日本語は興味深く、子どもクラスのTAだけでなく、国際交流基金トロントという日本語と日本文化の発展に貢献している政府系団体主催の日本語教師向けの講座を受講したり、先月からはトロント大学公開講座の日本語クラスのTAもはじめた。このクラスは大人向けのクラスということもあってか、皆真剣に日本語を学んでおり、私自身とても良い学びの場になっている。今まで無意識のうちにできていたことを改めて体系的に知ることはとても面白いし、その知識が私の周りで日本語を学んでいる人の役に少しでも立っていると感じられることはとても嬉しい。

これからも私の時間が許せばまだまだボランティアを続けていきたいし、いつか日本語を教えるという仕事ができればとても良いなとも思っている。

その意味で、このボランティアの経験は私の日本語の知識としてだけでなく、人生にとても良い影響を与えてくれた気がする。お世話になった先生方と私に教えるという経験をさせてくれた生徒たちに感謝をしたい。

日本語学校では日本の文化について学ぶ時間もある。

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日本語学校の卒業式で思うこと①―私が得たもの” への2件のフィードバック

  1. Minako のコメント:

    こんにちは、みきさん。初めまして。
    みなこと申します。
    私もトロントで今カレッジに通っているので共通点がたくさんあって、楽しく読ませてもらっています。私も同じ日本語学校で土曜午前にボランティアをしています。トイレの写真でわかりました笑
    質問なのですが、トロント大学のTAというのは誰でも申し込むことができるのですか?
    興味があるのですが、websiteのリンクなどあれば教えていただけたら嬉しいです。
    よろしくお願いします。

    • mikiando のコメント:

      みなこさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
      そう言っていただけて嬉しいです^^
      トロント大学のTAは公には募集していないはずで、紹介でみなさん入られている気がします。
      もしよろしければ先生にお繋ぎすることもできますので、このブログのAbout欄にある私のFacebookのリンクからメッセージをいただけますでしょうか。
      ちなみに…TAをするのはこのコースです。
      https://learn.utoronto.ca/programs-courses/languages-and-translation/language-learning/japanese

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