投開票日前の数日間、私たちはワシントンD.C.にいた。ワシントンD.C.のホワイトハウス前では、多くの人がBlack Lives Matterをはじめとするトランプ大統領への抗議活動を行っていた。
それもそのはず、ここはBlack Lives Matter Plazaと6月に命名され、道路には大きく黄色でBLACK LIVES MATTERと書かれている場所なのだ。
トランプ大統領の住むホワイトハウス前でなぜ、と思ったが、道路はワシントンD.C.の管轄で、トランプ大統領の許可は必要ないらしい。
そこには昼夜問わずトランプ大統領への抗議を表明する人と、装飾があった。
それらを取材する多くのジャーナリストたちも。
そして彼らを見守る多くの警察官。
歩道の横にある植え込みには、バイデン大統領候補とハリス副大統領候補の札が立っており、バイデン候補を支持していることがわかる。
日本ではBLMの抗議活動は暴力的だというイメージを持つ人もいると聞くが、私がいた時のこの現場は、全く危険を感じることはなく、抗議者たちは平和的に意見表明をし、それをジャーナリストたちが淡々と取材をしていた。中にはアピールのチャンスだと思ったのか、ドラムを叩いてパフォーマンスをしている人たちさえいた。
このような写真を載せると、ワシントンD.C.ではこんな抗議活動が様ざまなところで行われているのではないか、と思う人もいるかもしれないが、そんなことはない。私の知る限りでは、この場所以外でこのような抗議活動を行っている場所はなかった。だからこそ、ここに各国のジャーナリストたちが集まり、ここから中継するのだと思う。
私も含めて、ニュースのあるところに人が集まり報道活動をするが、逆にここでみんなが報道するということは、それ以外の場所にはニュースになることがないということだとも言える。
となんでこんなことを書く気になったかと言うと、私のインスタにこの場所の写真をアップしたところ、「危険な場所にいるんだね」というコメントが付いたからだ。メディアは仕事としてニュースのあるものを撮るのだろうが、私のこの個人的なブログは、できるだけ雰囲気を誇張しないで書いていきたいと改めて感じたのだった。
参考:BBC NEWS Japan「「黒人の命は大事」、ホワイトハウス前に巨大ペイント 米ワシントン」