NYに到着して驚いた。見渡す限りすべての人がマスクを着用しているのだ。日本で見るニュースでは、トランプ大統領の演説会場にいる支援者たちがマスクを着用していない、という報道もあり、こんなにマスクを着けている人がいるなんて思わなかった。NYにはバイデン候補の支持者が多いとは言え、衝撃以外のなにものでもなかった。
アメリカに入国し、JFK空港から電車でマンハッタンへ向かった。長距離電車も停まるペンシルベニア駅では、大きな掲示板でマスク着用を促していた。
切符売り場の横にはマスクで鼻と口を覆わない場合は50ドルの罰金です、という掲示があった。もちろん6フィート(1.8 メートル)の距離をあけましょう、という掲示もある。
チケットカウンターも入口が厳重になっていて、ハンドサニタイザーも置いてある。
電車に乗れば、一面のマスク広告(そうでない車両もあるが、マスク着用に関する広告は必ずある)。興味深いのは、マスクの着用方法について、イラストで説明されていること。鼻と口を覆うことを強調している。言語は英語の他に中国語や韓国語、ロシア語?、スペイン語?、ヒンディー語?などの複数の言語で書かれている。この写真は紙の掲示だが、電車によっては車内の電子掲示板で言語が入れ替わりマスク着用を促しているものもあった。
電車を降りるところにもハンドサニタイザー。
マンハッタンを歩いていたら、バスにはMasks Required(マスク必須)の文字。
子供服屋さんのショーウインドウには洋服と同じ柄のマスクが展示され、マスクありきのコーディネートを提案している。
銅像もマスクを着用している。
本屋さんでもかわいらしくマスク着用を喚起。
工事現場でもソーシャルディスタンスを促す。
駅のホームではテレビ局のものと思われる広告がマスク着用を促す。
そんな街中なので、ドラッグストアでは目立つ位置でマスクを売っていた。様々な柄の布マスクや使い捨てマスクを売る露店もあった。
一度、ホテルの部屋からマスクを忘れて出てしまったことがあったが、すかさずホテルの従業員から厳しく注意されてしまった。もちろんすぐに部屋に戻りマスクを着用した。
NYに4年ほど住んでいる日本の友人にニューヨーカーのマスクについて話をすると、彼女はニューヨーカーがみんなマスクを着けているのを見て感動した、と言っていた。なんだか私もその気持ちがわかるような気がした。個性を大切にするアメリカ、特にニューヨークで、これほどまでも皆が同じことをする、ということはこれまでなかっただろうと思う。皆がルールを守り、コロナと戦っている、ということなのだと思った。
そんなNYで特に良いと思ったのは
I take care of you.You take care of me.ーNYの電車内広告When you wear a mask, you protect me.When I wear a mask, I protect you!Thank you for being kind.ー子供服屋さんの入口の掲示
ニューヨークでは一時期に比べればよくなったものの、東京より厳しい状況が続いている。早くマスクなしの日常に戻ることを願わずにはいられない。