行動しないとはじまらない

もの凄く強運な人に出会った。その存在は知っていたけれど、本当にいるんだ!と驚いて聞き返してしまった。

彼女はアルジェリア出身だけれど、何年か前に抽選でアメリカのグリーンカード(永住権)を当て、それ以来アメリカで生活しているのだという。一部では有名な話だが、アメリカでは多様な人種を受け入れるため、移民した比率の低い国からの移民を抽選で受け入れている。

実は私も毎年この永住権の抽選に参加していて、次の抽選結果が出る5月7日を待っている一人だ。当選すれば必要書類を提出し、審査の後アメリカの永住権を取得できる。

海外生活者の悩みのひとつはビザだと思う。ビザがなければその国にいることができないし、ビザの種類によって雇ってもらえる業種や職種が限られてしまうからだ。実際に私も仕事を探している時に、私の就労ビザでは雇ってもらえないポジションがあった。その時会社からは他のポジションの打診をしてもらったが、私の希望する仕事ではなかったのでお断りをした。カナダの法律ではビザの種類によって雇用を制限するのは違法だけれど、このように現実には起こっている。平等に労働の権利が与えられないことは残念だけれど、雇用主からしたら数年後に就労ビザが切れる人を雇うメリットなんてほとんどないし、理解できなくもない。難しいところだ。

だから海外で生活する時に永住権を持っているととても強い。毎年なんとなく応募しているアメリカの永住権、当たらないかな、当たったらどうしようかな、なんて夢のこととして妄想していたが、それは現実に起こり得るのだと一気に現実感が増した。

どうせ当たらないと思っていても、まさかは起こり得るので応募し続けることが大切なのだと再認識した。

ところで、その強運な彼女は会社の新入社員である。北米には新卒一斉採用なんて制度もなければ4月入社の風習もないが、彼女は偶然の4月1日入社。アメリカのロサンゼルス支社採用だがわざわざトロントまで研修のためにやってきた。同じ時期にイタリアからも研修担当者がトロントに来ていて、研修やらおもてなしやら、職場はなんだかとても慌ただしい。

座学研修は入社して2回目だけれど、講師は前回はルーマニア人で今回はイタリア人。カナダの空気とはまた別の空気を身に纏った人から研修を受けたりコミュニケーションを取るのは、結構なストレスだ。でも業務のことだけでなく自分とは異なる仕事への考え方や姿勢を知ることができるのは、多様な価値観に触れるという点ではとても有意義だと思う。

とはいえこの忙しい研修期間が早く終わって通常業務に専念したい今日このごろである。

行動して奇跡を起こしたトランプさん

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