人気があるものにはちゃんとした理由があるのだ、と思った。久しぶりのヨーロッパ、初めてのパリ。トランジットで9時間半のみの滞在で街中にいられたのは4時間ほどだったけれど、とても満足な滞在だった。
私は少しひねくれ者だったのだと思う。今までにヨーロッパで旅したのは、イギリス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、リトアニア、ラトビア、エストニア、フィンランド。定番で人気の観光地を避けてきた。有名な観光地はネットでいくらでも写真を確認できるし、全く興味が沸かなかったのだ。それより、あまり人が行かない場所に行った方が何か新しい発見があるのではないか、と思っていた。それはそれで正解であり、それぞれの地を楽しく旅してきた。
でも、フランスのパリもよかった。トランジットでパリに行かなければ間違いなくパリに行こうだなんて思わなかっただろうが、数時間だけどパリに行くことができてよかったと思えた。そして実際に訪問しないとその地のことは何もわからないのだ、とも思った。(数時間の滞在ではわかることも限られるけれど)
色いろ感じたことがあったので、何回かに分けて書いていきたいと思う。
まず、自分でも驚くくらい凱旋門とエッフェル塔を見た時に感激した。凱旋門は想像以上に大きくそびえたっていた。でもそれを目の前にすると、ドライバーは大変だろうな、と勝手に想像した。道路には多くの車両が往来していたが、円形の道は車線変更が難しいのだ。マレーシアに住んでいた時に幾度となく車線変更ができずに必要より多く周ったことを思い出した。そして歩行者は歩行者で、道を突っ切ることができないので遠回りを強いられる。美しい凱旋門だけれど、住民にとっては不便なのだろうと勝手に同情してしまう。
エッフェル塔は厳戒態勢だった。フェンスは高く登るのが難しいタイプを設置することはもちろん、壁には監視カメラがかなり狭い感覚で設置されていた。エッフェル塔を上るエリアに入るには一人ずつ手荷物検査を受ける必要があった。警備員だけでなく、なぜだかはわからないが敷地内には軍人さんも歩いていて、フランスのシンボルであるエッフェル塔を全力で守っているのが見て取れた。
写真だけで見て知った気になって満足していたけれど、現地で実際に自分の目で見て観察すると意外と色いろなことを考えるもので、自分でも不思議な気分になった。
でも私が感じたのはこのことだけではない。パリで驚いたのは全く別のことだった。続きは次回の記事で書いていきたいと思う。