新年のお祝いはクリスマスに比べるとそれほど盛り上がらないカナダだけど、それでもやはりカウントダウンイベントがある。Nathan Phillips Squareのカウントダウンイベントである。今回は4回目のトロントでの年越しだったけれど、今年初めてトロントらしくカウントダウンイベントに行く予定にしていた。20時半くらいからDJのパフォーマンスが始まり、途中でマジックショーなどを挟みながらカウントダウンの24時、そしてその後も続くイベントだ。入場料はなく誰でも入れる。年が変わる時に花火が打ち上がるので、少し前に行ってそれを見る予定にしていた。
それなのにあいにくの雨。しかも結構強く降っている。あらかじめ予約していたレストランで夕食を済ませた私たちは、花火以外のパフォーマンスは諦めて花火だけを見に行くことにした。会場に着いたのは23時45分。花火が打ち上がる15分前である。雨はざーざー降っている。救いは会場が友人宅から徒歩10分だったことと、かなり暖かかったこと。なんと5度。トロントの12月にはあり得ないほど温かい日だった。濡れても風邪を引かずに済む程度の寒さで助かった。
会場は人だらけ。傘をさしている人はまばらで、みんなずぶ濡れで花火の打ち上げを待っていた。私たちは傘をさしつつ花火を待つ。
イベントステージでは10秒前からカウントダウンが始まったが、なんと3秒前に花火が打ちあがってしまった!まさかのフライングである。さすがはカナダ。
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フライングで花火が始まった!2019年だ!
盛り上がったのもつかの間、私たちのいた場所からは煙が立ち込めるばかりで肝心の花火はよく見れない。
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もう煙でなにがなんだかわからん
10分くらい花火を鑑賞した後、終わると同時にその場を退散。傘をさしていてもさしていないずぶ濡れの人に当たると私も濡れるのでびしょびしょになりながらの帰宅。
帰宅途中には街中に煙が立ち込めて火薬の匂いがぷんぷんしていた。街中で打ち上げ花火をやるとこんなにも周辺地域へ影響が出るのかと少し驚く。
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もくもくもくもく
道路に目をやればそこは渋滞。しかもUberやLiftのサインのある車がたくさん。一般的なタクシーはあまり見かけなかったけれど、UberやLiftドライバーは稼ぎ時なのかどんどんお客さんを乗せていたようだ。アプリ画面を開けばアプリ上でも新年をお祝いしていてかわいい。
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Uberのアプリ画面
友人宅に無事に帰宅して私たちのカウントダウンイベントは幕を閉じた。
ちなみにカナダでは祝日は1月1日のみで12月31日も1月2日も普通の日だ。休暇を取る人もいるし会社は少しのんびりした雰囲気になるけれど、基本的にみんな普通に働いている。
日本人の私としては違和感を覚えずにはいられないけれど、本当の祝日ならすべてのお店が閉まってしまうし、普通の日だからこそ色いろできてお得な新年である。
日本でお正月を過ごすと、お正月はお祝いして当たり前、祝日で当たり前、のような気になるけれど、お正月をお祝いすることは日本の文化の一つなのだということを改めて思い知る。日本の当たり前は世界の当たり前ではないのだ。とはいえ、私は日本人なので少しお正月をのんびり過ごそうと思う。
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花火というより煙ばっかりだったなーと思っていたら、他の角度からはばっちり花火が見えていたことを知る、ちなみに私たちがいたのはステージと市庁舎の間。(煙が一番ひどいところ)