カナダとLGBTQと差別

前回カナダとLGBTQとわたしで書いた通り、カナダではLGBTQに寛大になろうという社会の空気があり、差別することは禁止されている。でも残念ながら差別的な発言をする人は多い。とある立食イベントに参加した時、LGBTQの話題になり、その場にいた人たちが一様に否定的な意見を述べ始めてしまい、私はどう反応して良いのかわからなかったことがある。カナダでもこのようなことが起こるのだということを知ってショックだった。そして私はそっとそのグループから離れた。

子どもたちはもっと残酷だ。複数の子どもたちと関わる機会があったのだけど、レズビアンだと公言する女の子をいじめる空気があった。直接攻撃はしないけれど、確実に攻撃している子どもたち。間接的にいじめているので注意することもできず、でもただ見ていることだけはしたくなかったので場の空気を変えようとしたけれど、なかなか難しかった。その場面に出くわしてショックを受けていた私に、その場にいた他の大人は言った。あの場面は全然珍しくなくよくあることだ、と。

トロントは移民都市でマイノリティに寛容な部分もあるけれど、それは社会全体で「そうあったらいいよね」というもので、個々人で思っていることは全然違うし、まだまだ差別や偏見はあるのだということを思い知った。

でも考えてみると、プライドパレードをするということ自体が、全世界にはLGBTQに対する偏見や権利が認められていない、ということを示していることになるので(権利が保証されていれば行進する必要なんてない)、早くパレードをしなくても良い世界になれば良いのにと思う。

日本ではLGBTQの人はごく一部の特別な人だという風に思う人が多いと聞くけれど、日本には公表できない人がたくさんいるのだと思う。私には女性から男性に性別を変更した友人がいるけれど、彼は転職活動をする時に言うべきかどうかかなり迷っていた。

たまたまLGBTQとして生まれてきただけで、苦しんでいたり居心地の悪さを感じている人たちが、住みやすい世界になることを私は心の底から願っている。その人の性自認が身体的な特徴と違っても、好きになったのが同性であっても、それはその人の自由なわけで、他人がそれについて意見を述べたりするべきではない。

もっと言えば、人は分類されることなく、唯一無二のユニークなものとして存在できることが理想だと思う。一人ひとりが幸せに暮らせる世の中であれば良いと思う。

最後に最近Youtubeで見つけたかわいくて面白いYoutuberさんを紹介したい。彼女の動画を見ると少しトランスジェンダーの人を見る目が変わるかもしれない(真面目な内容とそうでない内容のものがある)。それにしてもなんてかわいいんだ!羨ましいかわいさ。

青木歌音 / Kanon Aoki    (私が失った大切なもの)

ディズニーのパレードに見せかけて全然ディズニーではない人たち。その1(2018年)

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