移民国家カナダとワールドカップ

カナダは2018年のワールドカップロシア大会には出場しない。カナダのチームは予選には出場しているものの、1986年のメキシコ大会に出場したのを最後にワールドカップ本戦への出場は果たせていない。カナダには、プロのサッカーリーグはあるものの、メジャーなスポーツとは言えないので、あまり良い選手がいないし育たないのだと思う。

そんな一見ワールドカップとは関係なさそうに見えるカナダだが、ワールドカップが開幕してから、街中で少し盛り上がりを見せている。それは、カナダが移民国家だからだ。

外を歩けば、サウジアラビア、イラン、ポルトガル、ブラジルなど色いろな国旗を目にする。その国出身の人たちは車に国旗をつけたりして、開催中は車を走らせるのだ。

持ち主はポルトガル系なんですね、ということが一目でわかる。

上手く写真に撮れなかったけど、サウジアラビアの国旗です。

だからなのか、家の近所の雑貨やでは色いろな国旗が売られていた。カナダで他の国の国旗を売っているなんて少し不思議な気がしなくもないけれど、それだけ需要があるということなのだと思う。

サッカーファンの人たちのために観戦イベントまである。Facebookのイベントページには各国語で書かれたイベントを目にする。ロシア語、ペルシャ語、もちろん英語のものもあるが、どのイベントも自分の国のサッカーチームを応援するパブリックビューイングや、スポーツバーのイベントだから、基本的に同じ国出身の人たちが集まるのだと思う。

日本に関しても例外ではなく、セネガル戦は巨大スクリーンで観戦するパブリックビューイングが催されるらしい。前回の2014年には1,000人以上が集まったとのこと。すごい集客力である(詳細はこちら)。

カナダチームは出場していないのに、ワールドカップはいい感じにカナダ社会で盛り上がり、経済効果を生み出している。こんなところにもまた移民国家のパワーを見ることができる。

さて、そんなカナダだが、なんと2026年にはアメリカ・メキシコとワールドカップの共同開催国になるらしい。これを期にカナダのサッカーチームも少しは盛り上がるだろうか?少しだけ期待したい。

 

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