野球っておもしろいんだな、と初めて思った。そんなことを言ったら野球ファンに怒られるだろうか。
野球を球場で観戦するのは今回で3回目。トロント、シカゴ、トロント。日本での観戦経験もなく、誘われれば観戦を検討する、というレベルの私だったけど、今回のゲームはとても面白かった。初めて日本人が出場するゲームを観戦した、というのもあるけれど、とても劇的な幕引きだったのだ。
Toronto Blue JaysとLA Angelsの対戦で、Angels 2点ビハインドの九回表、1アウト満塁で打席に立った大谷翔平は同点打を決める!満塁になる過程で流れはエンジェルスに来ていたが、大谷が得点に貢献し、九回表で4得点。我らがBlue Jaysは九回裏に1点を取るもゲームセット。Blue Jaysは敗戦しAngelsが勝利したのだった。
八回裏終了の段階では球場にいるほとんどの人がBlue Jaysの勝利を確信していたと思う。もうゲームは終わりだと思って、帰宅する人もかなりいた。それなのに、である。九回表の大谷のヒットからの逆転。中学生のころ、野球大好きな友人が、最後まで何があるかわからないのが野球の面白いところだ、と熱弁していたのを思い出した。
Blue Jaysファンは、九回表が終わると、今度はもうBlue Jaysの勝利はないだろうと帰宅し始めた。なんと薄情なファンなんだ、と思ったが、残った少ないファンが一体となって応援する。結局1点取ったけど、そのままBlue Jaysは敗戦。最終スコアは4-5だった。
一緒に行った野球大好きトロント人は、今日は日本人の観客が多い、と言っていた。確かに球場の近くでは日本語が聞こえていたし、敵チームにも関わらず大谷が打席に入るとスマホを取り出している人もひらほら。帰宅途中にSNSをみると、私のトロントに住む何人かの友人は同じ球場にいたことがわかり納得した。私はたまたま誘われての観戦だったけど、大谷を観るために球場にいくほど大谷を直接観戦したいという日本人がトロントにいるのだ。そして劇的なゲームで野球ファンを増やすことにも貢献しているように思った。大谷の集客と野球への貢献は大きい。
こんな面白い野球が観戦できるなら、日本でも野球観戦をしてみたい。次回の一時帰国は野球のオンシーズンかな。