マリファナ(大麻)と聞いたらどんなイメージを持つだろうか?日本では違法だから「ダメ 絶対!」?でも世界の中には違法ではない国も結構ある。マリファナが合法で有名なオランダでは、日中の市場でチューリップの球根の隣でマリファナの種が売られていたりする。カナダはまだ嗜好品としてのマリファナは合法ではないけれど(医療用は合法)、来年の夏には合法になる予定だ。でも今でも街中を歩けばマリファナの匂いがすることは珍しくないし、マリファナを吸っていると言ったところで誰も驚かない。なにより結構簡単に買える。違法なのにこれほど普及しているので、収集がつかないから合法にするのだ、という声も聞いたことがある。
もしかしたらマリファナ合法化にともなって治安が悪くなるのでは、とか薬物中毒者が増えるのではないか、と思う人もいるかもしれないが、私の周りのでは、今まで吸っている人は引き続き吸うだろうし、今まで吸わなかった人は合法になったからと言って吸わないだろうから、別に合法になっても何も変わらないよ、という意見が多い。政府は嗜好品としてのマリファナに税金を掛けることができるようになるので、マリファナの値段は恐らく上がる。それにともなって購入者の収入によっては今より入手が困難になって使用頻度が減少するかもしれないし、政府は税収が得られるので、もしかしたら色々な方面に良く作用するかもしれない。
合法になることがわかっていることもあって、今は事実上合法のようなものだ。だからマリファナが売っていても全く驚くことはないが、この間、とても興味深いマーケットに遭遇した。青空の下で色々なフレーバーの乾燥大麻や、マリファナの電子たばこ、液体大麻、液体大麻の入ったジュースやチョコレートブラウニーや、クッキーを発見したからである。液体大麻というものを知らなかったのだけど、聞くところによると有効成分のみを摂取できるので、乾燥大麻をもくもくと吸うより健康に良いらしい。それはメモリのついた注射器のようなものに入っていて、必要な分だけ使うことができるようになっていた。必要な分だけ計って出せるからお菓子作りに最適よ!と店員さんに笑顔でおすすめされたが、反応に困ったので笑ってやりすごした。
こんなマーケットに行ったというと、私もマリファナを吸うのではと思われるかもしれないが、私は特に吸おうとは思わない。というのもマリファナの害についてはあまり明らかになっていないものの、一部では脳を一時的に破壊して短期的な記憶力を低下させると言われているからだ。記憶力がないためにトロントで苦労して生きている私は、マリファナを吸うことへの意味をまったく感じないのである。
でもこのような日本にはないマリファナのマーケットに足を運ぶことは異文化を知るという意味で面白いし、これからも日本にないものを探して足を運んでいきたいと思うのだった。
※言うまでもなく日本では「ダメ 絶対!」です。
※マリファナのマーケットへ続く小道。案内板には「weed」「cannabis」の文字(いづれも大麻を指す)